つい先日、売買契約を交わしてきました。投資用ではなく自宅用であることを先に申し上げておきます。1年前の今頃に、分散投資や節税目的でワンルームマンション投資の検討をしていたことを記事にしました。

そしてとうとう我が家(独り身ですが)にも貸主目線ではなく借主目線で、昨今の不動産市況の余波がやってきてしまいました。
家賃引き上げの打診です。
資材高騰に加え金利上昇です。約10%の引き上げ打診でしたが、なまじ貸主側の気持ちを知ってしまったので、潔く受け入れる気持ちでいました。

首都圏主要都市の分譲マンション賃料は、東京 23 区で前月比+0.8%の 5,118 円/㎡と 2 ヵ月
ぶりに上昇した。各築年帯の賃料推移を見ると、新築物件を含む「築 5 年以内」では調整を
強めているが、それ以外の築年帯に関しては引き続き堅調な推移を示している。東京カンテイより(専有面積 30 ㎡未満の住戸、事務所・店舗用は集計から除外)
そんな契約更新まで日がない中、特に「住み替えようかな」という気持ちもなく、惰性で中古マンションを見ていました。ワンルームマンション投資(未遂)で培った生半可な知識があったので、「家賃上がったら相場観は相対的どうなんだろう?」とふと思い、家の周りのマンションを見ていました。
同じ1LDKとはいえ、もちろん新築なんか買えるわけでもなく(買おうと思ったら買えるのかも知れませんがここで全力=与信を使いたくなく)、築20年程度がコスパが良いというネット知識を信じ、中古を中心に探していました。そもそも駅近に築浅がないんですよね。
中古マンションの価格は一般的に、新築でなくなった瞬間から当初の建物価格の2割ほど安くなるといわれています。つまり、6000万円の新築マンションが、土地と建物の価格がそれぞれ3000万円だとすると、600万円安くなって5400万円になるイメージ。その後は徐々に値下がりし、築20年で下げ止まるといわれています。
中古マンションの築年数は何年が限界?価格は築20年以降は横ばい?築古マンションの耐震性や価値や寿命、売却・購入前の注意点!中古マンション買うなら築何年? – 住まいのお役立ち記事中古マンションは築何年から要注意?本当の価値や寿命はどうすれば分かる?売却・購入前の注意点は?など、不動産のプロ・長嶋修さんに解説をお願いしつつ、SUUMOが中古マンション売買に関する様々な不安を解消します!不動産・住宅に関する総合情報サイ…
ネットを見ていると
まさに目と鼻の先
のマンションが売りに出されていたので、ものは試しと内覧をお願いしました。
話は変わりますが、先日定年の話を記事にしましたが、はやり歳を重ねると病気になりやすくなることに加え、役職が上がるにつれてのプレッシャーから精神的に参ってしまうことも多いことに驚きました。精神的なものは意外と若者だけの話ではないんですね。あとは親の介護。この集いでも結構親の介護が大変、兄弟が見てくれているから助かったという話を聞いて、65歳どころか役職定年(55歳)まで働けることが
当たり前ではないんだ
ということをまじまじと感じさせられました。

そういう面では、「サラリーマン」という信用のあるうちに借りれるお金は借りておく、賃貸が借りれなくうちに自宅を確保しておく、生命保険として自宅を確保できる団信に入っておく(歳を取ると団信にすら入れなくなる)ということを考えると良いタイミングでした。
内覧の話に戻ります。内覧を申し込んだときは100%興味本位でしたが、内覧を申し込んだ後から色々込み上げてくるものが出てきまして、内覧が土曜の朝イチだったこともあり、その後立て続けに内覧を2件追加しました。
木曜日にこの物件が出ており、その日のうちに内覧予約をしていました。あとはchatGPTで周りとの相場を比較し(そもそも周りの相場も強気ですが)、あとはリフォームが必要か不要かということの確認ぐらいで気持ちの中では70%くらい
買っちゃおう。
という気持ちでいました。

余談ですが知り合いでこの3年間ずっと家を買えなくて悩んでいる人がいまして、その人の背景も「買ってしまおう」という要因にありました。その人曰く、内欄はそれこそ数えきれないくらい行っており、そのせいで目が肥えてしまっているそうです。それこそこの相場ですから、1年前に見た物件と同じ立地・設備であれば確実に足元の方が高くなっており、結局「もっと良いものが出るはず」と思ってしまい全然手が出ないそうです。
今年の年始から3月に掛けて「さすがにもうわがまま言ってられない」と買付を入れたそうですが、2番手・3番手でダメだったことはもちろん、1番手で買い付けを入れたにも関わらず「現金比率」で負けてしまったというわけも分からない話を聞いて戦々恐々としていました。
結局は勢いだよね。
と言い放っており、暫くはもうマンション活動は控えるそうです。

さて内覧当日を迎えます。驚いたのですが、現在の住民さんもいらっしゃるんですね。
完全に「vs業者」モードでいたので、虚を突かれました。自分も「接客モード」に入り、少なくとも嫌われない程度にはコミュニケーションをしていきます。それはそれは感じのよい老夫婦で、自分も長年目と鼻の先に住んでいることを伝え、地元トークで盛り上がります。特に聞くつもりもなかったのですが、売却の理由を聞くことも出来きました。どうやら息子さん夫婦がさらに都内の内側にマンションを持っているらしく、今回そのマンションを手放して戸建てを買おうとしているのですが、この市況ですからマンションをもう少し持っていたく、親(この老夫婦)に息子さんのマンションに住み代えてほしい、というものでした。
持っている人は持っているんですね。泣
老夫婦が10年以上前に終の住処として購入したというもので、状態はとても綺麗でした。リフォームはいらなそうです。現在築10年程度の賃貸に住んでいますが、分譲向けの作りなのか、設備は全然こっちの築20年の方がしっかりかつ綺麗でした。
もうここでいいや。
という気持ちになりました。
「またその辺であったらよろしくね。」という挨拶をして、不動産屋とエントランスまで降ります。不動産屋に「どうでしたか?」と言われ、ここから予習していた交渉モードに突入です。
とりあえず買付に法的拘束力がないのを予習していたのと、それなりに本気で考えていたので
「買付証明ってどうやって出せばいいですか?」
と聞くと、「ローンの事前審査は済んでますか?」と聞かれました。
「なんですかそれ?」
と回答してしまいました。もちろんいつかは住宅ローンの審査はすることは分かっていましたが、そんな物件を決める前に済ましておくものとは露知らず、不動産屋も「やれやれ」という感じ満載です。これは「まずいぞ」と言う気持ちと、そもそもの事実として
「全然、現金で買えます。」
と付け加えると、「それなら買付できます。この紙に住所・氏名書いてください。」とのこと。これで1番手になれるということと、そもそも法的拘束力がなくいつでも破棄できるわけですから、ある意味手数料無料のコールオプションが手に入るわけですから、喜んで書類の空欄を埋めます。

加えて、chatGPTで予習しておいた「他の物件も比較してて」「周りの相場と比較すると」というコメントを並べると、不動産屋が「確かに相場より高めに出しているんですよね。」「売主さんに聞いて1割くらい頑張れないか聞いてみます。」「一旦買付証明の価格欄は記載しなくて大丈夫です。」と言われたことに加え、「問い合わせが凄い多い。」「売主さんは賃貸に出すことも考えている。」とも伝えられました。
とりあえず「この後も何件か内覧入れているんで。」と嘘のような本当のことを不動産屋に伝え、不動産屋も「売主さんに確認した結果を伝えるので夜一度電話します。」と返し、その場を後にしました。
その後の内覧は消化試合です。前述の通り、「リフォームの有無」を論点としていたので、それが解決してしまった今
90%買おう。
という心境です。その後、内覧した物件は、より駅から遠かったり、設備が見劣りしたり、少し価格交渉しても「とりあえず出している」ということなのか特に動きもなかったのでやはり本命が本命になってきました。家に帰って1割引き想定で再計算すると、ローンの支払いはもちろん、管理費・修繕費を加えても今より家賃が下がりますし、築が古いとは言え設備はこっちのほうが上です。管理費・修繕費も滞納している人はほぼゼロで、不動産屋も「珍しい」と言っていました。セールストークかとは思いますが。

買う実感が本格的になってきており、あらためて周りの相場を調べましたが、この物件よりも10年ほど古くても価格が変わらない・むしろ高い物件も多く(もちろんリフォーム前)、変に割高に掴まされてないかの確認も行い、不動産屋の電話を待ちます。
18時過ぎに電話が鳴ります。
こんな遅くまで接客対応をさせることに申し訳なく思いつつ後日談を聞くと、「1番手であり地元に愛着のある自分が購入してくれるなら嬉しい。」「ただしあの後、もう少し高く買うという人が現れたので1割引きと言ってしまったが、1割引きから100万円ほど乗せた金額なら売主さんに決めて貰える。」とのことでしたので
それでお願いします。
と回答しました。その日のうちに回答が貰えるかと思ったのですが、時間が時間だよなと思った一方で、ここまで待たされてひっくり返されたらどうしようとなかなか寝付けませんでしたが、無事翌日の朝イチに話がまとまったとの連絡を頂きました。
その後、ローンの事前審査も無事通過し、売買契約を交わした次第です。今後は住宅ローンの本審査や登記関係、そして引越しが待ち受けており、当面はバタバタしそうです。
当初は「騙されていないかな。」「値下がりしないかな。」と色々考えていましたが、これで何か働けなくなる状況が来てもどうにかなるという安心感が芽生えたので、少し大人として節目を迎えたような気がしました。



