CFA level1合格までの記録。

CFA

2021年8月にCFA level1を受験して、無事合格することができました。

私は2020年12月の受験で1度不合格を経験しており、今回2回目のチャレンジで合格することができました。成績も26%の合格率の中、それなりの成績(スコアレンジの下位でも最低点数はクリア)で合格することができました。

自分なりに、1回目で何がダメだったのかを分析し、2回目にうまく生かすことができた結果だと思っています。1回目の受験を含めて1年間ほど、頭の片隅に「CFA」というワードが常にあるような生活を過ごしてきまして、常日頃このブログで呟いては入たのですが、使った教材や勉強時間を、あらためてまとめておきたいと思います。

使った参考書や勉強の進め方

まずは使った参考書のご紹介です。1回目はお金をケチったため、公式のテキストと公式のMOCK(模擬試験)のみでのチャレンジで玉砕しました。確かに公式のテキストのほうが「公式の分、試験に出そう」という気持ちは分かりますが

章末問題の難易度が本番と全く異なります。

加えて、公式テストは全部で3000ページあります。(以下の記事では、意気揚々と公式のテキストだけでチャレンジしようとする意気込みがまとめられています。)

この後紹介しますが、参考書(Schweser)が全部で概ね1500ページですから、結果参考書のみで合格した私の個人的な感覚としては効率が倍違います。

その反省を踏まえ、2回目の受験では

参考書(Schweser)のみ

で勉強しました。MOCKも一度も使いませんでした。

本当はもっと早く参考書の内容の理解に区切りをつけていればMOCKにも手を出そうと思ったのですが、やはり通常の生活を送りながらですと勉強計画が思うようにいかないときも多く、なんだかんだ参考書を一通り終わったのが試験1ヶ月前になってしまいました。

そこからPractice exam(180問×4回分)解いたり、再度参考書の章末問題を解いたりしていたら、Schweserの内容を一通りやるだけで手いっぱいになってしまいました。

掛かった費用もSchweserの一番グレードも低いもので699ドル(送料込みで764ドル)でした。

結局、2回目の受験時の勉強の進め方は

  • Schweserの通読(QBank等含む)
  • Schweserの章末問題を3周
  • Practice Examを2周

という内容で幕を閉じました。

Schweserの小問集(QBank)も、「参考書代高いから全部やってやる!」と意気込んでいたものの、全体の3割しか手を付けられませんでした。それでも合格できたので、これを全部こなしていたら余裕で受かるんじゃないか、と思います。

QBankのサマリー

勉強時間

CFA level1は、1回目の受験での勉強時間(100時間)と合わせると

約400時間

を費やしました。とはいえ、1回目の受験から再度勉強開始するまでに大分忘れてしまっていたので、実質は2回目の300時間が最終的に合格に寄与した分だと考えています。

勉強計画は、半年前からschweserで表示してくれる勉強計画を基に進めていました。

schweserの勉強計画

schweserは復習の時間を勘案しないで表示されるので、1ヶ月前には終わらせて(Practice Exam手前で90%の進捗)復習の時間を設けようと考えていたのですが、やはり最初の方に勉強した内容を忘れてしまっていたため、復習の時間が想定以上に必要になり、直前(8月)はかなり追い込みました。笑

参考書は2か月前には終わらせて、復習や問題演習にしっかり取り組むべき

だと思いました。ホント、試験直前2週間は土日はそれぞれ10時間を勉強に費やし、平日もほとんどは睡眠時間4時間切ることもざらにありましたから。直前期を除いては、基本的に、土日にそれぞれ5時間勉強することを目標にしていました。平日は通常業務で疲れ切っているので、よほど体力が残っているときだけでしたね。ただ平日も勉強したほうが、勉強と勉強の感覚が空かないので、覚えやすくなったという感覚はありました。

2021年8月受験に向けた勉強時間

もちろん大学での専攻も金融と全く関係ない分野の人が受験するのか、英語ペラペラで日頃の業務で金融・マーケット関係に携わっている人が受験するのかで全く合格までに必要な時間は異なるかと思います。

私の場合、金融知識はCMA(日本の証券アナリスト)、CIIAで基礎的なところは勉強していましたし、はるか昔にアクチュアリーで統計・確率の勉強をしていたので、それなりに下地があって優位かと思っていたのですが、大分忘れてしましたし、一番感じたのは英語力の壁です。

試験受験直後の記事でも嘆いていましたが、散々勉強しても、英語力がないために解けなかった問題が180問中5~6問はありました。結局ネイティブとの相対比較になるので、このビハインドは大きいです。満点目指して一番力を入れていたethic(職業倫理)が、1回目の受験から最も成長しなかった科目となったのも英語力の影響だったのかも知れません。

最後に(一番効果があった勉強法など)

schweserを購入後、一番最初に解かされるのが「Diagnostic」で、自分の得点率を確認させられます。

2021年3月に受けたDiagnosticの結果

合格時の結果と比較すると、経済を除いてすべての科目で7割を超える結果になりました。経済も、もともと25%から50%になったことを勘案すれば成長した科目ではありますが。配点も高く最も重要なFRA(財務諸表)が本番では9割近く取れたことが合格への大きな要因だったかと思います。

合格時の結果

冒頭でも記載したとおり、公式のMOCK(模擬試験)やQBankにほとんど手を付けませんでした。一方で、参考書(schweser)の

章末問題を重点的に取り組んだこと

が、点数引き上げに最も効果的であったと考えています。

最初は「所詮章末問題」と軽く見ていたのですが、意外と参考書2周目に触れてみたところ、解ける問題と解けない問題の落差が激しく、これはちゃんと解いておいた方がいいなと感じたのがきっかけです。章末問題をしっかり取り組んだおかけで、正答率が1~2割上がった感触すらありました。

具体的に取り組んだことは、以下のとおりです。

  • 1回目はschweserの進捗と共に解く
  • 2回目は章末問題を解く
  • 3回目は2回目で印を付けた問題を解く
  • 4回目は3回目で間違えた問題を解く

重要なのは2回目に取り組んだ時に、「ここで間違えた・理解が怪しい問題に印を付けておく」ことと「解答を内容をまとめるページを作る」ことです。1回目に解いてから数か月経っていたも解けるということは、それなりに記憶に定着しているので、これ以上深入りする必要はないと判断し、時間節約の観点から印を付けます。加えて、基本的な章末問題ですら2回目に間違えるということは、その周辺の知識が完全に落ちてしまっている、理解が不完全と判断し、ゼロベースで勉強をし直しました。

なんだかんだ2回目の作業はethicを除く全ての分野をやったので約2週間、3回目はふるいに落とした問題だけやるので数日くらいで終わりました。

また、個人的な特性なのかも知れませんが、それまではPC画面でSchweserを取り組んでいましたが、章末問題の復習では紙のテキストを初めて使い始めまして、やっぱり紙で取り組んだほうが頭に入ってきました。

全4回(①~④)のPractice Examのそれぞれ初見の正答率は以下のとおりでした。

  • PracticeExam①:61%(110/180)
  • PracticeExam②:73%(132/180)
  • PracticeExam③:67%(119/120)
  • PracticeExam④:83%(150/180)

PracticeExam①の後に2回目の章末問題を解きまして、 PracticeExam③の後に3~4回目の章末問題の復習をしました。その効果があってか、 PracticeExam④では8割の正答率を出すことができホッとしました。とはいえ、問題範囲のせいなのか分かりませんが、 PracticeExam③で一度正答率を大きく下げていましたので、引き続き油断せず、 PracticeExamで間違えた問題はもちろん、章末問題のできなかったところの復習も欠かさずやりました。

ここまでの内容をまとめると、level1は範囲が膨大かつ一問一答なので、ひたすら問題演習が重要です。一方で、ただ問題のパターンを暗記しているだけだと効率も悪いですし、少しひねった問題があると途端に解けなくなるリスクもあるので、一定程度の理解が必要だと思いました。

そういう意味で、うまく作られた試験だな、と思いました。さて、この経験をもとにlevel2も頑張っていきたいと思います。

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