CFAの職業倫理(Ethics)あるある。

CFA

改めて配点が高いことに気づき、1回目の受験ではほぼ無勉で突入した職業倫理(Ethics)を頑張って勉強しています。

“勉強している”とはいえ、一通りSchweserは勉強し、念のため「THE CODE OF ETHIC」の概要と「STANDARD OF PROFESSIONAL CONDACT」の項目も全て暗記した程度です。 

がしかし、全然正解しない。

なんなんでしょうね。そもそも英語の読解力がないから微妙なニュアンスが汲み取れないからなのか、問題のトーンというようか状況のレベル感が絶妙すぎて、「そこまであの書面(CODE)に書いてある?ほんとに?」と思うばかりです。

結局開き直って「パターンを暗記するしかない」と、QBankを耐久で100問解いてなんとなく分かってきました。一応「本番の問題に近く」かつ「新規の問題だけ出る」ように設定しています。最後は油断したせいかやってしまいましたが。

さて、今回はブログのタイトル通り、「そんなことCODEに書いてある?」と思いつつ良く出てくるシチュエーションに加え、初見ではなんでこの選択肢になるの?とまさに解答見た時に「はぁ?」と声を発してしまったシチュエーションを列挙していきたいと思います。

頑張って作った(精査も十分した)クオンツ評価モデルがあり、顧客に対しても計算式等全て開示しているわけではないが顧客も納得している。しかし、同僚が「それは間違っている箇所がある」と書面を差し入れてきたが無視した。

忠告はちゃんと聞くべきと思うのですが、これはresonable careも果たしているし、communication with clientsも出来ているから問題ない(not violate)とのこと。この同僚との関係は分かりませんが、実際の職場だったら怒られるよなと思うのですが。

CFA資格を持つ同僚が違法行為をしていたのを見てしまったので、しかるべき当局(Authority)に違法行為に関するレポートを提出した。

いろいろ手順があるのかも分かりませんが、黒くなり過ぎたブラック企業のように組織自体が腐りきってしまっている状況かもしれないので、しょううがないのかな(not violate)と思いました。しかしこれはviolateのようで、しっかり①上司に相談②それでも是正されない時はその案件から離脱(disassociate)③それでもダメなときは弁護士や当局に相談、という順序を踏まなければいけないようです。悠長に①と②のステップを踏んでいるうちに揉み消されそうですが・・・。

親族(妻・弟・義理父等)がストックオプションを貰っている。CFA資格を持つ本人が投資顧問業を行っているが、顧客の口座(アカウント)で親族のストックオプションの銘柄は扱っているものがない。本人はどうするべきか?

若干利益相反しそうですが、関係ない銘柄にいちいち対応していたら時間がいくらあっても足りないじゃん。日本だったらDisclose手続きにいちいち時間がかかって(文面のコンプラチェックや顧客への誤送付防止とか手続き大変そう)、結局日本じゃ誰も親族に株を持たせようと思わない、と口座に当該銘柄がなければいいじゃん、と思いました。しかし正解は利益相反の可能性があるということで①会社への報告(loyalty to employer)に加え②顧客へも利益相反の可能性を開示(disclose of conflict)するとのこと。

お客さんから週末ゴルフに誘われ、それを受け、とてもluxuryな扱いを受けた。月曜日になってから上司に報告した。

これはまさに顧客からのadditional compesation。事前に上司に報告し、書面で許可を貰わなければいけない!だからviolate!とラッキー問題かと思えば、実はnot violateとのこと。なんでかというと「急なお誘いだったから」とのこと。事前の了承は可能ならば(if possible)とのことです。どこから”急なお誘い”だと察するのか全く不明でした。

CFA資格を持つマネージャーが、とある大企業(Aとする)の役員複数名がライバル会社の本社のある地域に出張するということを、各々別々の情報源から入手。念のため役員の秘書たちに確認したところ、その地域に出張することは確実。マネージャーは近々ライバル企業との提携があるのではないかとの予想で、A企業の”買い”推奨を発表。

偶然聞いてなんとなく予想することはさすがにインサイダー情報(non-public material)には該当しないけど、秘書に確認するのはちょっとやり過ぎではないかと思いました。しかしこの程度はmosaic theoryの範疇らしくnot violateです。

万引きは良くないが、飲み過ぎ(過度な酔っ払い)による軽犯罪はOK。

Professionalismにある「プロとしての評判・忠実性・能力を傷つけてはいけない」の「傷つける行為(misproduct)」に該当する行為です。CODEでは詐称、窃盗、詐欺が例示されています。万引きはもちろんmisconductなのは分かりますが、軽犯罪も十分評判落とすでしょ。昔、地元の友達がキャンプ用にカラビナナイフを普通に持っていただけで軽犯罪法違反で捕まってましたよ。軽犯罪法違反はたいてい何か余罪がありそうなやつを一旦確保する口実で使われるのが主らしいです。

永遠とツッコミを入れてしまいそうなので、次で最後にします。

CFAメンバー・候補生としてやってはいけないこと
・試験に申し込んでないのに「cadidate」と言ってはいけない
・レベルⅢに受かってもCFAと名乗っちゃいけない(最後なんか手続きある)
・ただし、手続きも終わって時間がくれば資格が得られるなら良い
・「レベル1」「レベル2」という呼称はない
・経歴詐称の名刺を作るのはいいが、配った瞬間にNG
・SNS等で資格を批判するのはいいが、「あの問題出なかったね」程度でも試験の内容はNG
・カンニングは結局使わなくても、持ち込んだ時点でNG

最後に言うのもなんですが、日本語訳が下手過ぎて、ちゃんと考えると回答が変わってしまっているかもしれません。本当に勉強される際は、しっかり原文(英語)でニュアンスを掴んで本番に挑んでください。これからCFA受験を検討してる方に「こんな微妙なニュアンスなんだ。証券アナリストに毛が生えた程度じゃないんだ。」ということが分かって頂ければ幸いです。

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