そう思って東京に出て来て何年も経ちました。きっとそう思って東京に出てきた20代前半の若者が、この2023年の4月にも200人くらい増えたのでしょうか。
自分は学生(学部4年)のときに1科目受かったので、「1科目持ち」と呼ばれる状態で新社会人になりました。自分の頃は1科目持ちでも持てはやされ、2科目持つ者は
神
と崇められていました。やはり採用する側としても、入社後に上司として受験者を管理する側としても、0科目と1科目では今後の見通しに天と地の差があります。感覚として第三者から見た一次試験に合格する見込みは、1科目持ちでは50:50ですが、2科目持っていれば「1次試験は3年もすれば確実に通るだろう」という目線はありました。
その後、なぜかアクチュアリーが人気という時代がありまして、入社時に4科目・5科目は当たり前、2科目持ちでも「あれ?少ないね?」という時代があり、そのころだったら自分は採用されなかったなぁと思います。今は金融よりITの人気が高まったせいか、自分の入社のころ程度に落ち着いたような気がします。個人的に折角の大学生活ですから研究するなり、遊ぶなら遊ぶなりで、あまり試験勉強に人生を費やしてほしくないなぁと思うところですが、やはりある程度科目数を持っていたほうが、サリーマンの採用側としては安心です。泣
学歴で判断しないのか?
という声はあるのですが、はやり所詮は試験。学歴は見ます。
ただし、個人的な意見ですが、東大・京大でも一定数は受からない人がいます。私も業界からは離れてしまってすぐ傍でアクチュアリー試験の現状を見ている訳ではないのですが、仕事ができる・できないに近いものがあるのでなんとなく解が見えてきまして
- レールが敷かれていてそれにただ乗ってきた
- 自尊心が高くちょっとのことで心が折れる
という場合、同じ大学受験とアクチュアリー試験という試験同士でも、学生と社会人で全く逆のパフォーマンスになるんだな、と思っています。
一点目は、レールに乗ってきただけ凄いと思うのですが、「親の言われたとおりにしてきた」「塾の先生の言うとおりにしてきた」というだけで学歴を勝ち取った人です。
田舎出身で塾にも行ったことがなかった自分としては未だ信じられませんが、やはり”大学受験のテクニック”というものが存在し、幼いころからそれをこなし続けると、成功の蓋然性が上がるんです。
会社の帰り道にボケ防止に河野玄斗さんのYOUTUBEを良く見ているのですが、説明がうま過ぎるせいか「なるほどなぁ」と思うことが多いです。特に整数問題とか。自分が高校生の頃にこれがあったらなぁと思うところですが、きっとYOUTUBEでずっとアニメ見てるのが関の山だったでしょう。泣
話を戻しますが、社会人になってレールを敷いてくれる人がいなく、そもそも自分で何をすれば良いか分からず、そのまま・・・・という人が一定層いることを今になって認識しました。
二点目はそのままですが、やはり「人に負けたことがない」というのは羨ましいことですが、再現性がなく、それはそれで害なんだなと思いました。良くあるのが、アクチュアリーも「山が当たった当たらなかった」の運要素がある世界なのですが、所詮アクチュアリー採用の入社3年目までの評価なんて仕事では差を受けようがなく、その年の合格科目数で決まります。ある意味「いくら稼いだ」よりとてもシンプルです。
そこで運要素もある中、同期に勝った負けたが明確に出てしまうわけですから、今まで失敗したことがなかった人間にとっては奈落の底に落ちる感覚なのでしょう。
「結構順調に勉強してたじゃん」って思う若者がある年から全く受からなくなって、いつも間にか会社からいなくなっているというのは良くあります。自分なんかは1年目にやらかして(過去の記事でも書きましたが)、周りが2~3科目受かる中で1科目しか合格しませんでした。ホント、ここで1科目も受かってなかったら人生やばかったので、まさに首の皮1枚ってやつです。
ちゃんと反省してそこからは同期最短正会員まで持っていきました。
4月です。
アクチュアリー採用であれば、ほとんどが伝統的な大手金融機関の社員が多数かと思います。きっと新人研修が始まるころでしょう。今は時代が変わったのでないのかも知れませんが、大手金融機関といえば郊外の研修所に幽閉されるのが一般的でした。自分の時代は既にそんな怒鳴られながら研修するというわけではなかったのですが、他の採用(営業等)と一緒に研修を受けるため
アクチュアリー村
とは正反対の空気を味わうことになるかと思います。
彼らは研修が終わったと同時にお客さんの前に立ち、収益目標を張られ、もう社会人として金融ソリュジャーとして野に放たれるのです。中には既に「おれは社長になるんだ」と絵に書いたように豪語してる者もいました。(3年後の研修では辞めたという話を聞きましたが。)
そんな中、アクチュアリー村の民は12月の試験に向けてどうしようと考えているわけです。
アクチュアリー会の研修は5月から始まりますし、金融の場合、アクチュアリー採用とはいえ、生命保険や証券外務員の資格も取らされます。信託銀行の場合は、宅建も取らなくちゃいけないという話も聞きます。中にはKKT(会計・経済・投資理論)受験に向けて、証券アナリストの教材を申し込んでいる者いました。
結論を言うと4月~5月に慌てても意味はないです。自分も1年目は早い時期から手を付けてしまって、直前でダレてしまったのを反省し、2年目以降から正会員になるまでは一貫して
暑いうちには勉強しない
と心に決めました。
地方から出て来てまだ生活基盤に慣れていない頃か思いますし、研修ばかりでもちろん職場にもまだ顔を出していない人もいるかと思います。大丈夫です。所詮試験です。受験と違って誰かが受かったら、誰かが落ちるものではありません。(2次試験はちょっとこの傾向はあるのですが。)
60点取れば良い
んです。
何か動かないと気が済まないという方であれば、有料スペースなのか空いてそうなカフェを探すかして、これから少なくとも5年間は通い詰める勉強場所を探しておきましょう。