セル・イン・メイ(5月)が終わりまして。

市場環境

「5月に株を売れ」(セル・イン・メイ)と言われる5月が終わりました。

セル イン メイ(5月に株を売れ)を検証。
2020年5月は、経済活動の段階的な再開への期待感などから、株価が上昇しました。NYダウは4.26%、日経平均株価は8.34%上昇しました。一方で、5月は「セル イン メイ(Sell in May)」=「5月に株を売れ。」と昔から言われてい…

ホルムズ海峡の件もあったので今年こそダメかと思っていたのですが、蓋を開けてみれば5%の上昇となりました。また、もうすぐ1年の半分が終わろうとしていますが、足元でS&P500は10%超の上昇となっています。2023年から続く、二桁上昇を今年も記録してしまうのか。本当に株価の動きは予想できません。

企業業績も好調です。2026年第1四半期のすでに決算を発表したS&P500企業482社のうち、84%が市場予想を上回りました。長期平均は67%程度なので、かなり高い水準です。結果として、S&P500全体の売上高成長率は前年比+11.3%となる見込みです。年初から市場では「高金利で景気が減速する」「企業業績も鈍化する」という見方が少なくありませんでしたが、結果は逆で利益は想定以上に伸びていることが株価上昇に繋がりました。

続いては金利の動きを振り返りたいと思います。2025年までは「FRBが利下げを始めれば金利は下がる」という見方が主流でした。しかし2026年に入ると状況が少し変わってきました。

米国10年国債利回りは年初の4.1%台から一時4.6%台まで上昇しています。20年国債利回りも年初は4.8%だったものが5%を超える場面がありました。正直なところ、なかなか下がりません。

株式市場だけを見ていると好調な相場ですが、債券市場は「まだインフレは安心できない」と考えているようにも見えます。通常、長期金利の上昇は株価の重しになります。将来利益を現在価値に割り引く際の割引率が上がるためです。

ところが今回は違いました。金利が上昇しても株価は上昇しました。市場は「景気が悪いから金利が上がっている」のではなく、「景気が強いから金利が高止まりしている」と解釈しているようです。いわゆる“良い金利上昇”です。もちろん、この状況がいつまでも続くとは限りません。今後インフレが再加速すれば話は変わってきます。

政策金利見通しもとうとう「利上げ」を織り込んできました。2026年に入ってすべてのFOMCで政策金利が据え置かれ、3.50〜3.75%で推移しています。

思い返してみれば、2026年は年内利下げ2回の予想でしたが、まさか利上げ予想に転じるとは。

2026年の株価予想。
2024年もこの時期がやってきました。各運用会社の来年(2026年末)のS&P500予想が出てきました。今年も残り半月ほどとなり、一時大きく下落する場面もありましたが、現在は年初来で18%上昇で推移しています。2023年も23%上昇、202…

さて、最後はクレジットスプレッドです。クレジットスプレッドとは、国債と社債の金利差のことです。企業の倒産リスクに対して投資家がどれだけ警戒しているかを見る指標とも言えます。もし景気後退が近づいているなら、スプレッドは大きく拡大します。投資家が企業の信用力を疑い始めるからです。

しかし2026年に入ってからの動きを見ると、むしろ逆でした。3月にかけて一時的に拡大したものの、その後は着実に縮小しています。BBB格付け社債のスプレッドも低下傾向です。これは市場が企業業績や景気に対して比較的楽観的であることを示しています。株価だけを見ると「楽観的すぎるのでは」と感じることもありますが、信用市場も同じ方向を向いている点は興味深いところです。

さて、ここまでの状況を勘案して、各資産クラスの年初来のパフォーマンス(円ベース)を確認したいと思います。以外にも日本株、特に日経平均が年初来30%と圧倒的な実績を積み上げています。自分は持っていないのですが。

少し前は「日本株は終わった」「やはり米国株一択」という声をよく聞きましたが、実際には相場環境によって優位性は変わることをまざまざと見せつけられました。一方で、言わずもがな金利上昇により外国債券は苦戦しています。

5月までのマーケットを一言で表現するなら、「不安は多かったけれど、結局株は強かった」という感じでしょうか。長期金利は高止まりしていますし、FRBもまだ積極的に利下げできる状況ではありません。関税問題や地政学リスクも残っています。それでもS&P500は年初来で10%を超える上昇となりました。

悲観論が多かった割には、マーケットはかなり強かったと言えると思います。私自身、相場予想はほとんど当たりません。だからこそ、インデックス投資を続けています。今回の相場を見ていても、売買を繰り返すより市場に居続けることの重要性を改めて感じました。6月以降もインフレ、FRB、金利動向が焦点になりますが、あまり予想に振り回されず、淡々と資産形成を続けていこうと思います。

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