アクチュアリーの合格発表の独特の雰囲気。

アクチュアリー

2月24日に2022年度のアクチュアリー試験の結果発表がありました。

CBT形式になって初めての結果発表でしたが、特に波乱はなかったようです。いつもはバレンタインデー(2月14日)に合格発表があるとからかわれていた試験ですが、今回は10日ほど遅くなっていましたが、初めてのCBT対応だったからでしょうか。

正式な合格率の発表は、3月~6月頃(うる覚え)のアクチュアリー会報で正式に発表されるので、簡便的な方法で合格率を算出してみた結果がこちらです。数学が10%と、近年まれに見る合格率の低さです。生保数理と17%と平均20%~25%で安定的に推移しているイメージがある中では難化したようです。

過去の合格率推移(アガルートより)
合格まで平均8年!アクチュアリー試験の合格率と資格取得までの流れ
アクチュアリー試験は、平均合格率が15〜20%の超難関資格。アクチュアリー試験の知名度はまだまだ低く、「試験ではどんな内容が問われるのか」「どんな対策を行えば合格できるのか」を自分で判断するのは難しいもの。今回は、アクチュアリー試験1次・2...

しかし、何と言っても

年金数理が50%

とバグってきましたね。笑

過去から「年金数理が最も受かりやすいからとりあえず受けとけ。」とおすすめしてきたこのブログとしては誇らしい限りです。記念受験も含めた中での50%という合格率を考えると、「雰囲気だけでも年金数理を理解して受けた人(≒公式をそれなりに覚えていた人)」はほとんど受かったのではないでしょうか。

「どうしても教科書から出題しなくてはいけない」という”試験の縛り”において、教科書も薄く、かつテクニカルな計算は生保数理に持っていかれてしまう年金数理としては

過去問を出すか、新規問題を出すか

の極端な選択肢しか取れません。ですので、過去問を少しいじった=ちゃんと勉強した受験者は大抵解けてしまう問題を出すか、今まで出題されたことのないような新規問題、それも薄い教科書から出すのですから、重箱の隅の隅の問題を出す=天才しか解けないという問題を出すか、の極論になってしまうので、年金数理はなかなか合格率の調整が難しいと聞きます。

そのため数年に1回はこのようなバグった合格率、つまり新規問題がなく過去問を少しいじった問題で70点が取れてしまう世界が存在してしまうわけです。新規問題が30点分出ようと、完全に無視して70点分解ければ、合格となる試験ですから。

さて、合格発表といえば、たいてい11時ごろ(だった気がします。)に開示される合格発表(ホームページで受験番号発表)ですが、前いた会社では(とはいえどこの会社も同じような風習かと思いますが)、一足早く会社の上司には結果が伝えられていました。

そのため会社の定時である9時ごろから、まず2次受験者から個別で会議に呼ばれ、部長または試験担当課長から直々に合格か不合格か伝えらる儀式がありました。人数も結構いるので、特に何か面談という訳でもなく、一人3分ほど結果のみを伝えらえる時間です。

各々結果を告げられ席に戻ると、先輩や後輩から

どうだった?

と聞かれるのが恒例でした。高校の定期テストの結果みたいなもんです。受かってても落ちてても、やはり誰かと共有できると精神的に落ち着くので、個人的には一人でホームページで番号を探すよりは良いかな、と感じていました。もちろん皆良い大人ですから、威勢よく結果を発表するものや、自分が受かったからと言って自慢するような人も居なかったので、淡々とした午前中でした。

午後も、落ちていようが受かっていようが、やっとこれからの人生のステータスが明確になったわけですから、仕事も大して気持ちが入りません。ですので合格発表の日は定時で帰ることが暗黙の了解になっていて、正会員の一番若手が一つでも科目を合格した人を集めて、打ち上げが行われていました。コロナ禍で一旦なくなってしまったかもしれませんが、今年あたりからは再開するのではないでしょうか。

「飲み会なんてメンドクサイな。」と感じる人もいるかと思いますが、一次の科目がまだ残っている人は、残っている科目を合格した人に、一次が終わった人は二次に受かった人に話を聞ける良いチャンスです。

私も受かった側として「何か伝えたいな」と思う気持ちはあったのですが、忘却曲線が激しすぎて合格を告げられたその瞬間から「もうこの記憶容量を次に使おう」と初期化を開始するので、一通り飲んで寝た次の日には、今まで勉強してきた日々は夢の世界だったように薄れてしまいます。

ですので、是非気持ちも大きくなっているその日中に聞くのが重要です。

このブログでも何度か書いていますが、私の場合、1次試験については、学生のうちに一科目、社会人1年目で一科目、社会人2年目で三科目という進捗でした。無論私は天才と言われようもない凡人(天才だったら他の仕事している。笑)ですし、所詮試験ですし、ということでテクニック面・精神面が慣れてきたもあり、後半に加速して受かったような気がします。

やはり

体験談は聞いた方が良い

ということです。

一時期、アクチュアリーの採用のほうにも絡んでいたことがありましたが、受ける機会があるのに(特に大学院生)受けておらず発する「受かると思います!」という言葉より、取り合えずでも受けてみての「思ったより難しかったけど、頑張ります!」という言葉のほうがリアリティが違うというか、信用があります。

最近はアクチュアリー受験のコミニュティも多くあるようなので、参加するのも一つの手なのでしょうか。ただ、だらだら受けている諸先輩たちのペースに捉まらないよう注意してください。話を聞くならばすぱっと受かっている人にです。笑

先日、ちょうど10回目の受験で正会員になった後輩から合格の連絡があり、久しぶりにアクチュアリー試験の合格発表のときの雰囲気を思い出したので、書いてみました。

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