投資するものがない。

市場環境

タイトル通りの話ではあるのですが、少し市場が不安定になってきました。まぁ安定したことは一度もないのですが、年初あたりに市場が織り込んでいたシナリオが変わってきています。

具体的には前回の記事にも取り上げましたインフレの高止まりです。

先週も、FRBが重要視しているインフレ率である個人消費支出(PCE)が発表され、消費者物価指数(CPI)が高止まったことからそれほど騒がれませんでしたが、前月比2.7%(コアは2.8%)上昇と残念ながら高い水準の結果となってしまいました。

米個人消費支出、3月は前月比0.8%増-コア価格指数は前年比2.8%上昇
米金融当局が重視する米個人消費支出(PCE)コア価格指数は3月に堅調なペースで上昇した。継続的な物価圧力に対する懸念を強め、利下げを先送りさせる可能性が高い。

これを受けて米国金利が上昇。米国10年金利は4.7%台まで上昇し、昨年11月ぶりの水準まで上昇してしまいました。

金利が上昇すれば債券投資に向かいたいところですが、150円どころかするすると158円まで円安が進んでしまい、どんどんドル買いが怖くなってきてしまっています。

せめて社債のスプレッドでインカムリターンを嵩上げしたいところですが、こんな高金利の環境下、米国ソフトランディング期待のせいか分かりませんが、信用スプレッドも右肩さがり(割高度上昇)と、こんな割高ゾーンでの購入には躊躇します。

いっそのこと、為替リスク以上のキャピタルを狙う米国株に一点突破したいところですが、足元は回復してきたものの、一時は節目の5000を割る局面も生じる等、新NISA組を狩りに来る動きをするように、インフレ高止まりを背景に不安定な動きをしています。

もう株式に投資したのが2022年2月以来ということで、2年以上も株式投資にはご無沙汰です。

という市場背景から、債券なのか株式なのか為替なのか・・・と悩んでいるところですが、結論として今現在お金がなく

悩むだけ損

という状況が幸か不幸か続いています。年末に一気に長期債を購入したことでキャッシュがなくなりました。その長期債も金利が上昇しているので、ドルベースでは目も当てられない含み損になっています。円安でなんとか助かっているのですが。

さて、債券のためにも株式のためにも為替(給与が相対的に下がる)のためにも

なんとか米国金利が低下してほしい

ところです。上振れたPCEでしたが、中央値(Median)でみると、いささか希望があるということで、クリープランド連銀が公表しているPCE(中央値)は、引き続きインフレの鈍化傾向を示しています。

Median PCE Inflation
Median PCE inflation is a measure of inflation computed by the Federal Reserve Bank of Cleveland. It ranks the component...

PCE(中央値)とは、1か月の物価変動が中央値(50%タイル)である項目を選択した物価推移であり、外れ値を省略し、価格変動の分布の内部に焦点を当てている指数とのことです。

  • Description: We calculate the median PCE inflation rate based on data released in the Bureau of Economic Analysis’ monthly Personal Income and Outlays report.
  • Median PCE inflation is the one-month inflation rate of the component whose expenditure weight is in the 50th percentile of price changes.
  • Benefits: By omitting outliers (small and large price changes) and focusing on the interior of the distribution of price changes, the median PCE inflation rate can provide a better signal of the underlying inflation trend than either the all-items PCE price index or the PCE price index excluding food and energy (also known as the core PCE price index).
Federal Reserve Bank of Clevelandより

なお、企業業績については約50%の企業決算が終了したとのことですが、今のところ78%の企業がアナリスト予想を上回っており、順調とのことです。

S&P 500 Earnings Dashboard 24Q1 | April. 26 2024 | Lipper Alpha Insight | LSEG
Click here to view the full report. Please note: if you use our earnings data, please source "LSEG I/B/E/S". S&P 500 Agg...
  • The 24Q1 Y/Y adjusted blended earnings growth estimate is 8.7%. If the energy sector is excluded, the growth rate for the index is 8.5%. Please note that the 24Q1 year-over-year growth rate for Bristol Myers Squibb reflects an approximate $12 billion one-time charge related to its acquisition of Karuna Therapeutics. When including this one-time item, the S&P 500 24Q1 earnings growth rate declines to 5.6%.
  • Of the 229 companies in the S&P 500 that have reported earnings to date for 24Q1, 77.7% reported above analyst expectations. This compares to a long-term average of 66%.
  • The 24Q1 Y/Y blended revenue growth estimate is 3.8%. If the energy sector is excluded, the growth rate for the index is 4.4%.
refinitivより

もうすぐボーナスが入ってくるので、そのあたりで物価も安定して金利も下がって、ゴルディロックス相場が始まってくれると嬉しいのですが。

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