もうすぐFOMC!!!

インフレショック

またこの季節がやってきました。インフレ基調の中、気になるのは当事者のCPI(消費者物価指数)の発表はもちろんですが、インフレを抑えるための金融政策を決めるFOMC(金融政策決定会合)です。

今週の後半27日・28日に開催されます。6月から2か月連続の開催となった一方で、8月の開催はないため、これが過ぎてしまうと2月空いてしまうため、重要視されています。

当初は「0.75%の利上げは普通ではない」(6月FOMC後のパウエル議長記者会見)とのことから0.5%の利上げがメインシナリオでした。

しかし、7月発表のCPIが9.1%と市場予想を超えたことから、1.00%利上げの期待が高まりましたが、その後の原油価格の下落、インフレによる業績悪化、新規失業保険申請件数の増加から足元は0.75%利上げが市場のメインシナリオになっています。

FRBが米経済に強いる「一段の痛み」-今週FOMCで大幅利上げへ
米金融当局はインフレを抑制するために、米経済にさらに多くの痛みを与えざるを得ないだろう。26、27両日には連邦公開市場委員会(FOMC)会合が開かれる。

過度な利上げ(金融引締め)懸念が落ち着いてきている一方、再燃してきたのが景気後退(リセッション)懸念です。景気の過熱感を示す米国10年債利回りは、一時3.5%を付けていましたが、2.8%まで下落しました。加えて債券市場のインフレ期待を示す「ブレークイーブン利率」も下落しました。

一方で政策金利に左右される短期債(2年)の利回りは高位維持ですので、ここ2週間ほど長短金利が逆転する「逆イールド」の状態が続いています。

このブログでも何度か取り上げていますが、逆イールドが起きると、平均して1年後に景気後退が訪れています。パウエル議長は「ソフトランディングを目指す」と言っていますが、どうなってしまうのでしょうか。

さて、肝心の株価ですが、過度な金融政策引締め懸念は収まった一方で景気後退懸念が出てきたため、最高値から15-20%下落した付近での動きとなっています。

株価恐怖指数(VIX)も4月の30からは低下し24付近で推移しているものの、長期平均(18-20)と比較すると高止まっているため、緊張感は残っているようです。

今後の株価はどうなっていくのでしょうか。ソニーフィナンシャルのレポートでは、今後の景気サイクルを踏まえると

PER(株価利益倍率)は景気後退を織り込んだものの、EPS(一株当たりの純利益)は景気後退を織り込んでいない

という見立てでした。

https://www.sonyfg.co.jp/ja/market_report/pdf/sp_220726_01.pdf

PERは金利(この場合実質金利)の逆数に比例し、金融引締めを背景に金利がピークを迎えつつある(実際10年金利は低下)ため、PERは悪化を織り込んだと言えます。今年の初めは30倍あったPERも、足元は20倍程度まで低下しています。

S&P 500 PE Ratio
S&P 500 PE Ratio chart, historic, and current data. Current S&P 500 PE Ratio is 20.95, a change of +0.12 from previous market close.

一方でEPSは、今のところそこまで悪化する見通しではありませんが、今後景気後退が現実化し、決算発表でネガティブサプライズが続出する懸念が出てくる、ということです。

通常PERはEPSに先行して動く。これには景気と金融政策のサイクルが影響している。すなわち、①景気過熱→②金融引き締め→③景気減速・後退→④金融緩和→⑤景気回復・過熱→…というサイクルに従って、①EPS増加→②PER下落→③EPS減少→④PER上昇→⑤EPS増加→…となるためだ。現在は②から③へ移行中だ。

ソニーフィナンシャルより

現在(7月下旬)の市場予想として、EPSは2022年に228(ヤルデニは215)、2023年には248(ヤルデニは235)を見込んでいますが、これがどこまで下方修正されていくかが心配なところです。

ソニーフィナンシャルは、いったんの底値として3500を見ているとのことです。(いまのところ6月中旬につけた3600が底値)

EPSが 215 ㌽近辺まで低下する一方、PERの下落余地は限られ、むしろ予防的利下げへの期待から上向いていく。ただし、インフレリスクが燻るなかでは、予防的利下げは大幅なものとはなりがたく、PERの上昇は 19 倍程度までに限られよう。

結果として、S&P500株価指数の座標はいったん左へシフトし 3,500 ㌦の等高線に肉薄するも、そこを底値に、以降は景気回復を見込んで右へシフトし、より高い等高線へと駆け上がって行くのではないか。

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