年末年始はよくニュースになっていたのですが、ワクチンの有効性や1.9兆円の追加財政政策の成立等、先行きが不透明なイベントが多かったせいか、あまり「年末のS&P500はいくらになるのか?」というニュースがありませんでした。
しかし、バイデン米大統領が3月11日に追加経済対策法案に署名し無事成立したことや、ワクチンの効果のせいか米国の1日あたりの感染者も、ピーク時の20%にまで減少したことから、かなり「経済が元に戻るのではないか?」との期待が高まってきました。
米国での感染者数は減少傾向にあり、平均で1日54,729人の新規感染者が報告されている。1日平均人数のピークだった1月8日の22%になる。パンデミック(世界的大流行)開始以降、同国では感染者29,441,189人、死者534,080人が報告されている。
REUTERS COVID-19 TRACKER 2021/3/13
さて、このように少し先行きが見えてきた(ポジティブ)こともあり、著名人が年末の株価に関してコメントしていましたので、まとめておきたいと思います。
ジェレミー・シーゲル教授
まずは、ペンシルベニア大学ウォートン校教授で、投資ファンドのアドバイザーも務めるジェレミー・シーゲル氏(Jeremy James Siegel)です。
シーゲル教授は1.9兆ドルの追加経済対策について「いわば、火に油を注ぐものだ。」と述べ、「今年は経済対策のおかげで、あと10%~12%は株高になるだろう。」とかなりポジティブな見通しを示しました。一方で「2022年と2023年はFRBの金融引き締めの懸念で横ばいになる」ともコメントしています。
But when I see the amount of stimulus come, I can see another 10% rise in stock prices, 10%, 12% this year then the Fed gets more worried and the leveling off 2022, 2023.
CNBC 2021/3/11
この日、S&P500の終値が3,900でしたので、10%上昇するとなると4,290となるということですね。
トム・リー
Fundstrat Global Advisors(ファンドストラット・グローバル・アドバイザー)の共同創設者であるとトム・リー(Tom Lee)の見通しです。仮想通貨についても良くコメントしています。
トム・リーは「今後数か月でサプライズがある」として、「6月末までにS&P500が10%上昇する」とコメントしています。
Lee expects the S&P 500 to surge 10% to 4,300 by the end of June, before any potential correction materializes, according to the note.
MARKETS INSIDER 2021/3/12
リー氏は、また、景気循環株でるエネルギーや金融セクターの株を購入することを推奨しています。ただし、Twitterでは「あくまで予想です」と注意を促しています。