2020年は「コロナショック後に投資を始めて儲かったよ。」という方も多かったのではないでしょうか。底の根の3月末に投資を始めていれば、S&P500(米国株指数)は2200から3800に73%上昇、NASDAQ(米国ハイテク株指数)は6630から13000へとほぼ2倍になりました。
少し株価の行き過ぎ感もありつつ、とはいえ大規模な米国の財政出勤も予定されているので、まだ少し上昇余地があるのではないかと言われています。(株を買わせて儲けようとする証券会社の言うことはあまり真に受けてはいけませんが。)
さて、正直2021年は丑年(Bull)なのに上に行くのか下に行くのか分からない年になりそうです。ですので、あらためて資産運用の初心に帰ってみたいと思います。
「投資を開始するのに十分で安定した財政基盤にあるのならば、普通預金の口座にお金を保管するよりも高い利回りを得るチャンスを得ることができるでしょう。」とある通り、CNBCで「How to start investing」という記事がありましたので、まとめてみました。
記事では「ゴールドマンサックスのマーカスハイイールドオンライン普通預金やVioBankハイイールドオンライン普通預金口座のような最高の普通預金商品でさえ、現在1%未満の収益率ですが、株式市場は歴史的に毎年5%から10%の利益を上げています。」と言っています。
Even the best savings products, like the Marcus by Goldman Sachs High Yield Online Savings and Vio Bank High Yield Online Savings Account, currently earn less than 1% APY, while the stock market has historically yielded between 5% to 10% in gains each year.
STEP1:投資する前の準備
もし、5%や10%の利息が取られるクレジットカードのローンがあるのならば、そちらの支払いを優先しましょう。また、米国の記事なので、記事では401Kに言及していますが、日本の制度に読み替えると「まず投資するのなら確定拠出年金(日本版401K)の枠を使い切れ」と言っています。
やはり長期投資にとって「税金」は運用報酬よりもパフォーマンスに影響を与えるコストでしかありませんから、上記の税制優遇制度をまず使わないと話になりません。(もちろんいきなりNISAや特定口座で投資はできますが、ideco等の優遇制度を使わない意味がありません。)
STEP2:投資予算を決める
毎月の自分の月々の予算を確認して、投資予算を決めます。一般的な家計の支出は、家、交通費または車のローン、食費に分けられます。これに通信費や保険、トレーニングジム代を勘案します。
また、支出を以下の3種類に分けることによって、もう少し自分の支出を整理することができます。
- 生活必需品 (食費・保険といった決して月々の出費から除けないもの)
- 臨時の必需品 (月々に臨時で必要なもの)
- 毎年発生する支出 (税金、旅行、休日の支出)
生活必需品をベースライン支出として把握し、それに臨時の必需品や年間で発生する支出を加味して、自分が生活していくうえで必要なコストを把握し、収入を考慮したうえで、投資枠を決定します。
STEP3:自分の時間軸(=投資期間)を知る
資産運用を始めるうえで、あなたが「いつ」お金を必要とするかによって、下記のような「何に投資するか」の決定に影響を及ぼします。
- 家を買う
- 子供の教育費用にする
- セミリタイアする
- 自分の結婚費用を貯める
- 子供の結婚費用を貯める
- ペットを迎え入れる
- 新しい車を買う
株式はより不安定です。しかし、経験則的に(または経済成長によれば)右肩上がりに上昇することが期待されます。つまり、より長い期間を耐えて投資することにより、上下する成績は均され、多くの収入を得ることができます。このことを「時間分散効果」といいます。一方で、債券はより安定していますが、収益が少なくなる傾向があります。このように、お金が必要な時期に応じて、リスクと収益の適切なバランスを見つけることが必要です。
例えば投資期間が2年以内ならば、預金にしておいた方が良いでしょう。投資期間が3年以上ならば、下記を参考に投資したほうが良いと言われています。
- 3年以上6年未満
→少なくとも40%は債券で運用 - 6年以上10年未満
→75%を株式、25%を債券で運用
10年以上
→90%を株式、10%を債券で運用
投資する器を考える
最近では、無料で投資できるアプリが続々と登場しており、これはあなたの投資行動を収集する目的で運営されています。このように、少なくとも「他者のインセンティブは何か」を知るべきです。
この考え方は、あらゆる種類の投資プラットフォームに関係しています。投資アドバイザーに依頼する場合でも、アルゴリズムに基づいて投資するアプリを使用する場合でも、手数料を取引(トランザクション)ごとに支払うか、収益に基づいて手数料が請求されるか(成功報酬型)どうかを知っておく必要があります。料金体系は、ユーザーとして表示される情報の種類(したがって、どのような決定を行うか)に関して違いを生む可能性があります。
また、手数料の大きさに注意してください。「全体的な投資コストを1%未満に抑える」ことが推奨されています。
料金は、ロボアドバイザーを使用するか、証券会社の取引メニューにある月額サブスクリプションを使用するかによって異なります。多くのプラットフォームとプログラムにはコーチングとアドバイザリーサービスが付属しており、これは付加価値になる可能性がありますが、投資するために「arm and a leg」(「たくさんのお金」という意味)を支払っている場合は、受けているサービスがコストに見合うかどうかを検討する必要があります。