銃声が鳴ったら買え。

インフレショック

まさかとは想いましたが、戦争が始まってしまいました。

ウクライナ兵士137人死亡、タス通信がゼレンスキー大統領引用
ウクライナの首都キエフは近くロシア軍の手に落ちる可能性があると西側諸国の情報当局は分析している。バイデン米大統領はロシアに対する追加制裁を発表した。

ロシアの軍事車両はベラルーシからも越境し、ウクライナのキエフ地方に入った。複数のウクライナ当局者が明らかにした。ロシア軍の戦車はクリミアからも侵入したと伝えられている。

bloombergより

日本時間の24日午前、ウクライナの首都キエフで「爆撃音がした。」というニュースともに、ロシアの侵攻、つまり戦争が始まりました。

ロシア軍は24日、ウクライナの軍事施設へのミサイル攻撃を開始した。キエフなどの軍司令部が対象とみられる。ロシアのプーチン大統領が同日にウクライナ東部で特別軍事作戦を行うことを決めたと発表した。タス通信などロシアメディアが一斉に報じた。

日本経済新聞より

それと同時にロシアの株式相場(RTS指数)は50%近く下落し、WTI(原油先物)も7年7か月ぶりに1バレル=100ドルを超えました。長い下ひげがあるとおり、コロナ禍では原油先物がマイナスの価格になった頃が懐かしいです。

先ほど開始した米国市場も3指数揃って、前日比約2%下落して開始しました。

VIX(恐怖指数)もコロナショックのときほど(80ポイント)ではないものの、ここ1年間では高い水準を記録しています。

さて、すでに米国株(S&P500)は年初来13%の下落を記録していますが、このままずぶずぶと置く深くまで沈んでしまっていくのでしょうか。どうやら、過去の”有事”では、比較的短期に調整局面を終えているようです。

市場の歴史を振り返ると、戦争や軍事紛争などの地政学リスクは一時的な株価下落につながるものの、株安が長期化するのはまれだ。

日本経済新聞「市場が銃声より恐れるもの「18年型株安」の再来も」より

16回のうち株価が長期的に下がっていった2回(第4次中東戦争と米同時テロ事件)は景気後退と重なっていた。逆にいえば、景気後退と重ならない限り、地政学リスクが高まる局面は絶好の買い場だったことになる。

同上

投資の格言に「銃声が鳴ったら買え」という言葉があります。19世紀のワーテルローの戦いでナポレオンが敗北したという情報を伝書バトを通じて入手し、いち早く動いたネイサン・ロスチャイルドの行動を比喩した言葉だそうです。(「ネイサンの逆売り」という格言がまた別に存在し、少し意味が違っているかも知れません。)

つまりは、企業業績がしっかりしていれば、有事が起こったとしても、どっしり構えていれば問題のであって、逆に買い場である=自分の投資行動を信じろ、ということです。

なお、記事の方は「有事(ウクライナ侵攻)」よりも陰に潜んでいるのは、実は景気悪化ではないか?ということで、あまりこのタイミングでのリスクオンを推奨しているものではないのですが。

ちなみに、近年で規模の大きい軍事行動が行われた2017年4月の米国によるシリアへのミサイル攻撃の際は攻撃実施後1週間程度でリスク回避行動は底打ちし、市場は回復に転じました。もちろん、今回の軍事衝突の程度にもよりますが。

さて、戦争が始まったばかりです。加えて、コロナショック後から”好調過ぎていた”株価の調整理由をただただ市場が待っていただけなのかも知れません。

どうなることやら。

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