27日の総裁選で、市場の予想に反して石破さんが勝ったことから、月末を待つ日経平均先物は大きく下落していました。あれから1週間、出来事を振り返って見ようと思います。
総裁選が終わった夜、石破新総裁がテレビ東京の「WBS(ワールドビジネスサテライト)」で経済対策などについて「必要であれば財政出動する。当然のことだ」と主張したり、金融所得課税の強化について「少額投資非課税制度(NISA)に代表される貯蓄から投資への流れは加速しなければならない」と表明ましたが特にマーケットが望むような材料にはならず、月曜は先物が示したとおり、1910円(4.80%)の下落となりました。
1990年以降の自民党総裁選後の初日の取引を振り返ると、終値ベースでは2003年の小泉純一郎再選の際の4.24%下落を超え、ワースト1位となりました。(もちろん下落額でもダントツ)
2003年の当時は主要7カ国(G7)会議が為替介入をけん制したことによる円高進行が日経平均を下押しした。下落率2位は1999年の小渕恵三氏の総裁再選時の3.39%安で、日銀が量的緩和を見送ったことで円高が進んだ。石破氏勝利で円高・株安となった今回を含めて、3例共通して為替相場の変動が打撃になっていることがわかる。
しかし、9月30日の取引時間終了直後、衆院選の日程を10月27日投開票にすると表明したことや、10月2日に石破新首相と日銀植田和男総裁が面会した際に「追加利上げをする環境にあるとは考えていない」と記者団に述べたことで、週末にかけて日経平均株価は上昇しました。
もちろん、国内だけの動きだけではなく、米国ソフトランディング期待から海外の株価も堅調なことも要因かと思われます。
このブログを書いている現在、米国の失業率が発表された後で、米国の非農業部門雇用者数は市場予想は15万人増に対し、前月比25万4000人と増加(失業率は4.1%)したことから、米国株価に加え日経平均先物も1000円近く上昇しています。
なんだかんだ1週間経って元に戻ってきてしまった感じです。ドル円も強い雇用統計からドルが買われ、総裁選では140円を付けたドル円が149円まで円安が進みました。