利下げ期待後退かぁ。

市場環境

株価が下がりました。

11月5日に大統領選挙が始まって、24時間もしないうちにトランプ新大統領が「ほぼ確」になり、それと合わせて株価が上昇していましたが、11月11日以降はその上昇を掃き出すことになってしまいました。

何を隠そう利下げ期待の後退です。今までFOMC前は散々騒いでいましたが、11月7日のFOMCは何もなかったように0.25%の利下げの決定が過ぎていました。

FOMC、0.25ポイント利下げ-2会合連続で景気拡大を支援
米連邦公開市場委員会(FOMC)は11月6-7両日に開催した定例会合で、主要政策金利を0.25ポイント引き下げることを決定した。着実な景気拡大の維持を引き続き支援する。また米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、米大統領選で勝利した...

FOMC直後も、12月での利下げも確実視されていましたが、じわじわと12月に利下げされない(政策金利を据え置く)確率が増えてきました。

先週(11月11日)ではFRB高官のコメントも多くあり、パウエル議長の「利下げを急ぐ必要性についていかなるシグナルも発していない」とのコメントをはじめ、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁の「インフレが予想外の上振れを見せれば、利下げを一時停止する可能性もある」や、ボストン連銀のコリンズ総裁の「2%に向かって持続的に戻る強い軌道にあるとみられる」と12月の利下げに後ろ向きな内容が多く出ました。

パウエルFRB議長、利下げ急ぐ必要ない-経済は目覚ましく良好
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は14日、最近の米経済が「目覚ましく良好」に推移しているとし、慎重なペースで政策金利を引き下げる余地が生じていると述べた。
カシュカリ総裁、12月利下げを妨げる可能性があるのはインフレのみ
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で追加利下げが適切かどうかを判断するため、今後発表されるインフレ関連データに注目する考えを示した。
ボストン連銀総裁、インフレ率は2%に向かう強い軌道にある
米ボストン連銀のコリンズ総裁は15日、インフレ率は毎月変動する可能性はあるものの、米金融当局の2%の目標に戻る方向にあるとの見解を示した。

なんというか、小売売上高も堅調で、皆さん当たり前のことを言っているように思えますが

今までが利下げを織り込みすぎ

だったこともあり、その反動が来たようにも思えます。

これを受けてか、それともトランプ新大統領の拡張政策を織り込んでか、短期・長期ともに金利が上昇しました。

振り返って見れば、1年前(2023年12月)のFOMC予想(ドットチャート)も、最多数の予想は「4.5-4.75」と

次回(12月)は利下げしない

ことを予想していました。(ただし、直近=2024年9月予想では、最多数は「4.25-4.50」と次回の利下げを予想。)

一方で米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、金利は向こう1年-1年半で「大幅に」低下するとの見方を示しました。もちろん、インフレ率が目標とする2%に向けて減速を続ける限りという条件付きですが。

シカゴ連銀総裁、金利は向こう12-18カ月で「大幅に低下」へ
米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、インフレ率が目標とする2%に向けて減速を続ける限り、金利は向こう1年-1年半で「大幅に」低下するとの見方を示した。

また2022年中盤のように

株も債券も下がる

という悲しい時代に突入してしまうのでしょうか。せっかく金利が低下することを見込んで、1年ほど前から債券投資に舵を切ってきたのですが、なかなか予想が当たらないのを、身に染みて実感しました。泣

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