仮想通貨の思い出。

雑記

大統領選挙(11月初旬)が落ち着いて、バイデンさんの勝利が見えてきたあたりから、仮想通貨(特にビットコイン)の上昇が目立ちました。ビットコインは3年前の仮想通貨バブル時の最高値(約200万円)を更新しました。

BTCチャート(5年)ドルベース

足元(2021年1月下旬現在)は一旦調整が入っていますが、日本円で400万円を超えました。また、JPモルガンが「ビットコインが14万6000ドルを超える可能性もある」というコメントも出しています。

ビットコインの長期ターゲットは14万6000ドル超-JPモルガン
仮想通貨ビットコインは長期的にさらに大幅に値上がりする潜在力があるとの見方をJPモルガン・チェースが示した。

実は私も、3年前の”仮想通貨バブルの真っただ中“を経験しました。投資はしていませんが、毎日値動きをチェックし、いわゆるアルトコインの動向も確認していました。今でのツイッター界隈では良く見る「寝て起きたらお金が増えている」というコメントも、出川哲郎のコインチェックのCMも、そしてあのコインチェックの記者会見も、生で見ていました。

2018年1月26日の記者会見

遡ること2017年10月頃です。当時も私は株式投資をしていたので(今と変わらずインデックス投資です)、株式マーケットは見ていました。当時は「ゴルディロックス相場(適温相場)」と呼ばれ、低金利と企業成長が良い感じになっており、右肩上がりに株式市場は伸びていました。

202017年のS&P500の推移

2017年のS&P500の年率リターンは21.8%(2016年も12.8%でした。)を記録しており、その後、コインチェックが原因なのか、株式市場も2018年2月に調整が入りました。当時はVIXが急に上昇したため、「VIXショック」とも呼ばれました。

というわけで、2017年は仮想通貨だけでなく、株価も絶好調で、株式投資でも”この時期だけ”みれば「寝ているだけでお金が増える」状態でした。もちろん株式市場の人たちは、株式市場の長い歴史とルールを知っているので「寝ているだけでお金が増える」という楽観的な言葉は使いませんでしたが。

そんな時に、飲み仲間の一人で(会社は違う)、当時の私の家と近所で比較的頻繁に会うA君から声をかけられました。ビットコインがまだ100万円行くとも思っていない2017年夏頃だったかと思います。「投資に詳しい?」という話でした。

Twitter界隈では「若くして投資するのが当たり前(FIRE※のため)」という雰囲気ですが、現実世界では20代で投資をしている人は少ないです。金融知識をお勉強として嗜んでいる(FPとか証券アナリストの資格勉強)人はそこそこいるとは思うのですが、加えて実際に投資をしている人はごく稀な印象です。

※Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)

逆に30代になってくると、結婚して、家庭を持って、外に遊びに行くのも奥さんに咎められ、また今後の教育費用等の支出も心配になってきます。そうすると、自然と投資に興味を持ってくる(他に対策手段がない)印象です。

話が反れましたが、ともかく多少金融知識がある知り合いが周りにはいない(少なくとも飲み仲間集団には)ということで、相場観とか税金とかの相談相手として声をかけてきた様子でした。

学歴も高くて、収入も一般よりは高く、日頃から勉強をするような人で、言葉は悪いですが「頭が悪い」という感じは全くありません。ただ、専門的な職種の人だったので、ほんの少しだけ世間と感覚が違うところもあったかも知れません。まぁ私も周りから見ればそっち側と思われている可能性があるのですが。笑

年齢もほぼ一緒で(あんまり深く考えたことないですが学年は一緒だったかも)、当時でもう付き合いは3年ほどあり、お互いのバックグラウンド(年齢・出身・職種・何に興味があるか)くらいは知っていました。私としては「頭いいから、そろそろ投資とかに興味持つよなぁ~。」という感覚でした。

ただし、いきなり「仮想通貨」から相談されるとは思いもしませんでした。

どうやら彼は最初はFX(為替取引)から入ったようでした。

すでに10万円ほどの教育教材も購入、さらに言えば100万円ほど溶かした後だったようです。教育教材は参考に見せてもらいましたが、いわゆるテクニカル(デッドクロスや三尊)についてでした。全部で10回分くらいありましたが、私も勉強にと貸してもらったのですが、全10回の講義?動画?があるうち、3回くらいでやめてしまいました。

ちなみにA君がFXを諦めた理由は、常にチャートを見ていなければならず、仕事にも支障が出てきたからでした。そして、その矢先に知ったのが仮想通貨だったそうです。私も当時「仮想通貨」と言われても、そんなにテレビでは報道されていない時でしたし、興味本位で話を聞いて、なんとなく調べ始めました。

そもそもFXや金もそうですが、「現物」は為替・債券のようにインカムリターンを生まないものです。当時株式相場もイケイケでしたし、いつゼロになるか分からないものでしたので、熱心に相談される一方で投資しないのも申し訳ないので「会社から禁止されているんだよね」という嘘でごまかして、結局投資はしませんでした。

正直、当時は「マネーロンダリング」的なブラックな需要で伸びていると聞いており、仕組み的にも”かっこいい”(理系的には暗号とか魅力的)ので、私も短期的には価格が上昇すると思っていました。

そのため、A君には「下落リスクは計り知れないから、ほどほどにしといたほうがいいよ。」と伝えていました。一方で、中長期的には全く先が見えない(だったら株に投資したほうが建設的)と思っていたので、”時代を見届けよう“という目線で仮想通貨市場を見ていました。

ちょうどビットコインが100万円を超えるかどうかという時期です。当時はビットコインに天井感が出てきたので、おそらく「もっとリターンが狙えるもの」ということでA君が探してきたものが、「リップル(XRP)」でした。当時はまだ1XRP=40円くらいだったかと思います。今となっては本当か嘘か分かりませんが、5万XRP(=日本円で200万円ほど)を購入し、ポートフォリオの9割をリップルにしたとのこと。(他はいわゆる草コイン)

その後は「秒で億を稼ぐ」で有名な与沢翼さんが大量に保有していることがTwitterで公表されたり、SBI証券がリップル社と提携したこと(後のSBIVCトレード)が発表されたりと、飛ぶ鳥を落とす勢いでした。

2017年12月14日には一つの上限と言われていた1ドル(=約100円)を超え、同年12月29日は1日で150円から250円付近までジャンプします。このあたりから、Twitterの中はバグってきて、「1XRP=1000円は固い」という雰囲気が出てきます。そして年が明けた2018年1月3日には300円、2018年1月4日には当たり前のような雰囲気の中400円を超えました。

CoinDeskより

A君に私が貢献できたことと言えば、税金対策です。当時からNISAをやっていた私として気になっていたのはやはり「税金」です。正直こずかい稼ぎ程度ならあまりコストとしては気にならないのでしょうが、長期投資として考えると、大きな含み益に対する税金の影響は無視できません。ちょうどそのころ国税庁からガイドラインが出され(2017年12月1日)、仮想通貨の実現益は「雑所得」に該当することが明確になりました。

https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

リップルが200円を超えたあたりから話をするようになったが、「いつ利益確定をするか」ということ。A君の場合、リップルが200円超えてくると、全て売却した場合、本職の収入と合わせると最高税率(45%)が適用される懸念が出てきました。

正直A君も「長期投資するつもりはない」「来年の今頃まで持っているイメージはない」ということだったので、一旦12月末で一部を売却する話をして、実際に半分ほど売却したという話を年明けに聞きました。

そして2018年1月4日をピークに大暴落します。最初はA君も「将来性があるから”ガチホ”する」と言っていましたが、コインチェックの事件もあったりで全く上向く気配はなく、春ごろ(この頃には50円~70円)には仮想通貨からは完全に手を引いたと聞きました。

結局、最終的な仮想通貨の益と税金が相殺されて「トントンだった」という話を聞いて、この一連の物語は終了です。

もしこの一連の流れを全て事前に知っていたら、私も仮想通貨にフルファンディングだったと思います。ただし、将来が分からない中で

  • 価格が上昇する理屈が良く分からない
  • 価格がゼロになるリスクをはらんでる
  • 税金でかなり持っていかれる

ということを勘案すると、今もそうですが手を出せません。リターンも大きいですが、その裏にあるリスクが大きすぎます。

株式投資もリスクは大きいですが、税率は最大20%ですし、最大下落幅も歴史的には50%程度です。また、「10年もすれば元に戻る」という経済成長理論と経験則があります。

一方で仮想通貨の場合、歴史も浅く、リターンが凄い事実はある一方で、最大下落幅が読めません。ウォーレンバフェットが「電子ゴミ」と言っているように、0円になる可能性も否定できません。一度下がってしまったら元に戻ってくる可能性があるのか・・・。加えて税率が高い。

ウォーレン・バフェットがビットコインに手を出さない3つの理由
2021年1月3日、ビットコインが3万4000ドルまで急騰した。それでもウォーレン・バフェットは、ビットコインには決して手を出さないだろう。それはなぜだろうか。 バフェットとビットコイン 世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの価

だったら、一時の下落を耐えつつ、理論的にも価値が裏付けされている(完璧ではありませんが)株式のほうが最終的なリターンが高くなると個人的には考えています。仮想通貨は

死ぬ気でリスクを取って頑張って投資しても、半分税金で持ってかれる

ということで、投資意欲を削いでくるんですよね。個人的な意見ですが。加えて、ビットコインもJPモルガンが14.6万ドル(現在の4倍)まで上昇する見通しを出しましたが、S&P500も15年で4倍になっていますから(配当抜きで)。

A君は本当に毎日、仮想通貨のニュースや価格の状況を私にラインで連絡してくれました。彼はおそらく仕事中だったと思いますが。

※記事のロゴは昔のリップル(XRP)のロゴですが、思い出話ということで、当時のロゴを使ってみました。

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