老後資産のシミュレーション。老後はリスクを落とせ。

金融知識
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以前、個人型確定拠出年金(iDeCo)の話をしたので、 老後の資産運用について考えてみたいと思います。

CIIA試験問題でも、”人的資本の考え方”を踏まえ、積立期の資産形成に関する問題が出ました。

最近では人口老齢学という分野も、証券アナリスト協会の会報で目にするようになり、老齢期の人間の判断傾向、リスク許容度などが学問として確立してきているようです。

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老齢期はリスクの取り方が変わる

老齢期になると若者とステージが変わります。つまり今までの「積立する時期」から「積み立てきた資産を取崩す時期」という入ります。この場合

リスクオフしましょう

というのが基本です。

なぜリスクを下げる必要があるかというと、積立て終わっている=資産のボリュームがMAXになっており、株価下落が起きた場合の損失額が最大になってしまうからです。

もちろん、その後値上がりする可能性があるのですが、予定以上に資産が目減りした場合、新たに積立てする余力や、そもそもの生活費がないという状況に陥ってしまうので、下手なリスクは取らないということが基本的な考え方になります。

取崩期は、一定期間の収益率が同じでも、 積立期より下落の影響を受けやすくなっています。

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取崩しシミュレーションの前提

少し分かりづらいので、シミュレーションした結果をお見せします。

3つのパターンを比較しています。最初100の積立金があって、10年間で毎年5づつ取り崩していきます。10年間の平均リターンは、3パターンとも2.0%で同じです。 異なるのは、株価の下落タイミングです。

パターンAは初期に大幅な下落を受け、後半になって持ち直してきます。一方で、パターンCは後半に下落を受けます。

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シミュレーション結果

結果は、取崩し額も平均リターンも同じなのに、早い段階で株価下落を受けたパターンAの積立金が、10年後一番小さくなっています。

ここで言いたいのは、キャッシュフローがマイナス、つまり株価の下落がなくとも資産が自然と目減りしてしまう状況の場合、一度大きな下落を受けてしまうと、そのあとの株価が良くてもなかなか回復しないということが分かるかと思います。

これは資産額が大きい場合、変動割合が同じでも、自然と変動額が大きくなってしまうからです。若いころは逆に資産自体が小さく、資産が変動するよりも積立効果のほうが大きいので、あまり大きな下落があっても影響が軽くなります。

逆に言えば、大きな上昇局面であれば、資産額の大きい老齢期のほうがリターンは大きいです。しかし、上昇を狙ってリスクを大きく取っていて、(良くあることですが)下落した場合、もう働く体力もないので、リカバリーするのは困難です。生きていく意味でも欲を出さず、リスクを抑えましょう、というお話です。

ここで個人型確定拠出年金の話に戻るんですが、上記の結果を踏まえると、もうすぐ定年の立終了期と、年金支給が開始された取崩期は、忘れないよう“リスクの低い運用にする“ことが賢明です。

確定拠出年金の商品の中には、ターゲットイヤー型という商品もあり、年齢と共に徐々にリスクを自動的に引き下げてくれる商品もありますので、リスク管理忘れそうだなーという方は検討してみてください。

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最後に

しかし、この前のテレビで見たのですが、年間現金の落とし物が40億円程度もあるそうです。

財布やバックに入っていた現金は、現金としてカウントされず、まさに「現金だけ」、例えば封筒に入っていたというものだけを数えても、この額だそうです。

多くはごみ処理場で、「タンスの中には現金が入っていた」というものらしく、おじいさんおばあさんがタンス預金をしていて、親族の方が確認せず捨ててしまったものだそうです。

あるところにはあるんですね。金融資産の1800兆円のうち、六割は65歳が保有しているという統計もあります。

金融庁 「高齢社会における金融サービスのあり方」(中間的なとりまとめ) 2018/7/3

また、株は危ない!という日本人の国民性と、現在の低金利も相まって、タンス預金は増えているそうです。もちろん預金で保有している側も相当とのこと。

日本銀行「資金循環の日米欧比較」2018/8/14

単純に現預金比率が米国並みになれば(高齢化が進んだ日本では難しいかと思いますが)、700兆円の現預金が株式市場なり債券市場なりで活用されていれば、平成の30年間で日本は違う姿になっていたかもしれません。

ちなみに上場株式の時価総額(2019年4月時点)は630兆円。騒がれている日銀のETF購入残高は30兆円に満たない程度です。シンプルに日経平均・TOPIXが倍になっていたかも・・・。

令和の時代は、バブル期の後遺症から脱却して、日本経済が成長することを祈るのみです。

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